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2003年11月 ソンドウ・ミリウ物語 (2) ニックネームを貰うの話
1997年5月に2年間に渡るインドネシアで水力発電所の設計を終えようとし ている時、ケニアにソンドウ/ミリウ水力発電所の施工監理に転勤の打診が ありました。頼まれて嫌とは言えず引き受けましたが、日本に6月に帰りケ ニア電力会社が急いでいるのですぐに赴任してくれと言われ、7月15日に は日本を発ち16日にはナイロビに着任していました。

転勤の打診が会社の宴会最中にちょっと話があるなんて酔っぱらった席で 言われるのだからどういう会社だろう、そして家族と2年も別れていてその 後1ヶ月間だけ日本にいてそれから5年間の転勤とは土木の仕事が好きと はいえ文句も言わず出かけるのは、変な人間なんだろう。

1997年から1998年に設計の見直しやケニア電力会社の土木施工業者の 入札資格審査や入札、用地買収の手続きの補助をしながら工事の準備を していました。

工事を開始するために住民説明会をソンドウ川の取水堰の右岸や左岸、 発電所地域に参加しました。説明会は中学校や小学校の校庭の木の下に 教室から椅子を持ち出して行われ、各所で200−300名の住民が参加し て行われました。発電所地域で州知事がまず地域全体の住民へ事業の開 始を説明し、私が設計図を利用して事業全体の概要説明、工期、ソンドウ 川の水の転流、構造物の内容説明、用地売買手続きの方法説明などをし ました。

取水堰の右岸地域ではアポコ小学校の校庭で住民達に説明しました。そ の場で代表者が歓迎の挨拶を行い、私に現地のルオー語で"Nyadundo" という名前をくれました。それは"小さい人"という意味です。ルオー族の人 達は体格が良くて173cmの私は小さく見えたのでしょう。小さい巨人と言う 言葉があるように、Nyadundoは小さいけど賢い人と言う意味ではと期待し たけどやはり小さい人の意味だけだそうです。でも現場に延べ数十人も参 加した日本人の中でルオー語の名前を貰ったののは自分一人ではないか と今では喜んでいます。

住民や事務所の職員との宴会や会合の時、自慢して私の名前は"Nyadun do Shisei Sakoda"ですと挨拶します。そしてShiseiは英語ではSincerityの意味なの で名前通りに生きていきたいと話しています。

                                        続く