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緑 ちゃんの正月休み休み旅行記
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若田部 緑(ナイロビ日本人学校6年生)

今年も新年はキスムでおめでとう (2003年正月)

12月27日に大統領選挙があったので、危ないからと学校が休み になってからずっと家にいました。不幸なことに私の遊び相手は 純君だけです。人使いはあらいし、一人で寝転んでマンガを読ん でいるとちょっかいを出しに来るし、けんかをすれば必ず私が負 けで、ちっともいいことがない。

お母さんに「キスムに行くならクリスマス前から行こうよ。絶対何 も起きないよ」と言っても「30日まではナイロビから動けないんだ よ」。つらく長―い毎日だった。

12月30日、予定時間より3時間も遅れて新しい大統領のセレモニ ーが始まったので、私の家では5時間位テレビをずっとつけっぱな し。私の家の前を「レインボー、レインボー」と叫びながらウフルパ ークの方へ歩いていった人たちもしっかりとテレビに映っていた。

「初日からこれじゃ困るな」と言いながらもテレビの前に一番長く 座っていたのはお母さんです。「ドーン、ドーン」という祝砲が家に いても聞こえてきた。この祝砲は、キスム行きのゴーサイン。純君 と私は、『大統領はおじいさんより若くて格好いい方がいいよね』 と言ってケニヤッタを応援していたけどキバキおじいさんに負けて しまった。しかも、交通事故を起こした大統領の車椅子姿はダサ イ!。みんな危ない、危ないと言ったけどやっぱり何も起きなかっ た。

12月31日、キスムで迫田さんと合流して、ナンディベアに行った。 ナンディに行く途中、丸太を重ねたように石がきれいに重なった 山がありました。車をとめて、見ているとおばあさんが近づいてき て、色々なにか運転手さんに説明していました。どうも伝説のある 山のようです。私がわかった事は、キスムからこの山まではさとう きび畑、この山からナンディまでは紅茶畑が続くことです。

ナンディベアは、イースターの時もそうだったけど、今回もお客さ んは少ないというより年越しをするためにナンディに来た人は私 たちだけだった。貸し切りゴルフ場だ。お母さんは、「ゴルフ場をこ んなに自由に歩いていいのかな」と言いながら、コースを横切りな がら迫田さんと純君のゴルフを見ていました。

どんな風に歩いても叱られないし、迷子になる心配もないのでフ クロウを一番先に見つけようと心に決めた。でも、キャディさんが 、「5時にならないとフクロウはこない」といったので、今度は時間 がとても気になった。私よりキャディさんの方が先にフクロウを見 つけた。大きな木の上に止まっている白っぽい子供のフクロウが 小枝の影で雨宿りをするように止まっていた。ホーホーと鳴くかと 思ったらピーピー。フクロウを見るためにナンディに来たので嬉し かった。朝はたくさん来ているというので、2003年はフクロウ年で しょう。

夕飯は、炭火焼です。ジコも炭もナクマットで買って持ってきまし た。今回は自炊の準備OKです。火おこしは、純君と私の仕事でし た。新聞紙を何枚も使っているのに炭に火がつきません。お母さ んは、「ほっとけばそのうちつくよ」といって、けむくてしょうがない 私たちをチラッと見ただけで手伝ってはくれなかったけど、迫田さ んは、「へったくそだなー」となんだかんだと言いながらも手伝って くれた。

火がつくと今度は焼くのが忙しい。火が強くて、外側だけがこげて 中は半生。豚のスペアリブから焼き始めたけれどじっくり焼けない ので最後にした。ジコが小さいから、焼けると誰かがすぐ食べてし まう。誰も遠慮をしてくれない。はしをくわえて待ってばかりだ。み んな心の中で食べる肉をきっと予約をしているのだ。まるでハイエ ナ軍団の焼肉パーティーだ。

デザートは、アイスクリームとマンゴ味が3つ、メロン味が1つのフ ルーツプリン。このメロン味は私が自分で食べようと思って選んだ ものだ。でも、迫田さんが「俺、マンゴだめ」というから、『ちょっと ー』と思ったけど、『しょうがないナー』と思い直して交換した。

にぎやかに年越しをするために、花火を持ってきたけど、雨でなか なか上手くいかない。でも、ナンディは真っ暗で物音が全くしない から、ピューン、パーンという音だけはゴルフ場に鳴り響いだ。今 年は除夜の鐘ではなく、花火で2002年にさよならをしました。

フラミンゴが来る湖・シンビ湖

キスムに来てこんなに雨降りにあったのは今回が初めてです。私 たちは、スコールにもめげず地図にものっていないような温泉と 湖を捜し求めての探検に出発した。

まずは、温泉へ。その前にケンドゥベイで捕りたての魚を売ってい るところに行った。いやな臭いで私は気分が悪くへこたれそうだ。 ハマコップが魚をねらっている。ちょろちょろ動きまわっていて猫 がいるみたいだ。早速、迫田さんの運転手と会社の人が魚を買っ てきた。大きな魚のおみやげに顔がゆうゆる、本当に嬉しそうだ。

道が悪くて、車がスピードを出せない。泥道をはしり、川を横切っ たりとまるでサファリラリーだ。温泉はもうすぐという所で、雨で道 が悪く車が入っていけないことがわかった。残念無念というよりは 、こんな泥んこ道を1時間も2時間も歩くのはいやだと思っていた ので、お母さんと迫田さんが温泉に行くのをあきらめてくれて助か った。

前はビクトリア湖、後ろは険しい山と違った景色を見ながら道路 わきでルーシーが用意してくれたサンドウィッチとソーダでおひる にした。

次の目的地はフラミンゴの来る湖です。晴れてきたので車は順調 に進んだが、がである。歩いたのです。知らない家の庭を通って、 畑を横切り、小道をいくと、ありましたぽっかりと丸い湖が。周りに 何にもないから湖が上から全部見える。鳥はいないみたい。民家 の人が集まってきて、「5月にならないとフラミンゴは来ない」とい い、「5月にまた来いということか」、すると、運転手さんと純君が「 あれフラミンゴだよ」「地元の人もいいかげんだなー」。きっと地元 の人は、フラミンゴには興味がないのかもしれません。

気がつくとお母さんがいません。私たちをおいて一人で湖の方に 下りていったのです。湖は一周2kmくらいなので、ぶらぶらと歩 いていると私は、貝をみつけました。巻貝です。とても不思議です 。海でもないのに貝殻がおちているなんて。

地元の人しかし知らないような所を発見できてよかった。今度は、 道路わきでなくここでおひるにしよう。

花火とこうもり館

夜明け近くなると天井から何かがゴソゴソ。この音の正体は?。 お母さんは、「軽やかな物音だからねずみではないね」「もしかし て、あれ」「そうかもね」「でも、迫田さんの所だけかと思っていた けど」

ベースキャンプは、夜になると蚊が出てくるので、日が暮れたら外 に長くいられません。シンビ湖からベースキャンプに戻った後、す ぐに火を起こし、バーべキュウの準備です。火起こしもうまくできて 、外が真っ暗くなる前に夕飯を食べ終えた。

夕飯の後は花火です。暗くなる前に、暗くなる前に、忙しい、忙し い。ピューン、パーン、ピューン、パーン、ボトッ。何か落ちる音が した。なんだ、なんだ。純君が、ヘンな黒い生き物をみつけた。

ウシガエルかな、ねずみかな…懐中電灯であててみると、なんと そこには、こうもりがぺたりとはいつばっていた。その歩き方はま るでカエルのようで、みんなその間抜けな姿に大笑いした。また、 花火を始めた。ピューン、パーン、ボトッ。また音がした。2匹目の こうもりゲット。迫田さんから懐中電灯を借りて、光を照らしてこう もりの動きをおった。こうもりは、5cm位の高さのある階段から飛 ぼうとしていたけど、中々飛べずがっくりとして動かない。

そう、ここは、こうもりが住みかにしている迫田さんの家での出来 事であった。そして、こうもりは、私たちが泊まった宿舎にも別荘 を構え始めていたのである。

ベースキャンプでの過ごし方

プールがある。好きな時に鳥を見に行ける。コンパウンドが広い からこの前はスケボーで遊んだ。そして、今回は自転車。マウン テンバイクが2台。どこに行くのも自転車だ。純君はヒラニさんのを 、私は本山さんのを使った。ベースキャンプから事務所まで自転 車で行った。ここでは、中国製の自転車しか通らないから私たち のマウンテンバイクは目立つ。

事務所までの道はマウンテンバイクでもきつい上り坂だった。歩 いている方が楽なくらいだ。お母さんは、「これ、本当にマウンテ ンバイクか」と疑った。汗をかきかき、事務所の入り口に置いてあ る水が冷たくておいしい。事務所からの帰りはスリル満点のスピ ードであっという間にベースキャンプについてしまう。スキー場の ようにベースキャンプからサージタンクがあるところまでリフトがあ ればいいのにナー。

お母さんはカメレオン?

● 飛行場について、チェックインする時になったら、突然「緑がみん なのチェックインしな」「えー、わかんないよ」「人がやるのを見て いる性格はよくないよ」「純君一緒に来て」「純、行かなくていい、 緑、一人でやりなさい」と、突然、怒り出した。

● ナンディでマーケットに買い物に行った。新聞買って、砂糖を買っ て、露天のオバちゃんにプラムをたくさんおまけさせた。こういう時 は何だか楽しいそう。そして、スワヒリ語だと図々しくなるようだ。

● 「もうだめ、我慢できない」と、だだっ広い草むらの中に突然一人 で走っていった。なんと、トイレ探しだったのだ。「汚いトイレよりは 気持ちいいもんだよ」と言うけれど私は恥ずかしい。

● シンビ湖で黙って一人行動にでたおかあさん。平気で子どもを置 いていくなよー。

● ボケーッとテレビをみていると私たちの周りをバタバタと動き始め る。ガミガミ言わないけど口がとがっている。怒鳴られるまでテレ ビを見ていよう。

● 図書館で子供たちと何か読んでいた。結構真剣な顔だったので 声をかけられなかった。
 
(次ページの写真へ続く)



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